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進むべき未来は細胞が教えてくれる
私たちは細胞から進化してきた
地球に最初に誕生した生命は、バクテリアや
アメーバなどの単細胞生物だと言われています。
単細胞生物とは、一つの細胞だけでできた生き物
のことですよね。
彼らは、私たちと同じように、食べて、排泄する
ということを繰り返して、生命を営みます。
私たち人間は、約50兆個からなる細胞の集合体
ですが、それにしてもどうやって、人間のような
多細胞生物が生み出されたのか、ちょっと不思議
だと思いませんか?
それは、長い年月をかけて、地球最初の生き物、
単細胞生物から進化してきたからなのですが、
実はこの進化論には2つの説があることを、
細胞学者で名高いリプトン博士は説明されています。
ダーウィン VS ラマルクの進化論
進化論を述べた人として世の中に広く認知されて
いる人は、『種の起源』を書いたイギリスの生物
学者チャールズ・ダーウィンという人ですよね。
ダーウィンの述べた進化論は、「生存競争」や
「適者生存」の言葉で説明されています。
つまり、私たちは、お互いに「食うか食われるか」の
競争を繰り返して、その戦いに勝った者が生き延びて
きた、そして、そのことで、環境に適応し、高い生存
能力を獲得してきた、そして、そのようにして、
私たちは進化を遂げてきた、という理論です。
これって、これまでの人間の歴史を物語っている
ように思います。自分の生存のためには、競争して
相手を倒すことが前提にあります。
こういう在り方って、すごいストレスですよね。
しかし、ダーウィンの50年も前に、ラマルクという
フランスの学者が進化論を発表しているそうなんです。
そのラマルクの進化論は、生物同士や生物の環境の間で、
情報を与え合うことや、協調的な相互作用が起こること
によって、お互いの生命存続が支えられ、お互いに環境に
適応して変化していき、そのことで、より環境に順応
できる形態に進化してきた、という理論です。
彼のこの説は、当時の人類創生説に反するものとして、
教会から異端扱いされ、生涯中傷の的にされてきた
そうなのですが、細胞学が発達してきた今日では、
この理論が見直されているそうです。
細胞が教えてくれる未来の進化の方向性
なぜ、単細胞生物から多細胞生物が生まれたのかと
いう話に戻ると、過酷な環境の中で生き延びるには、
単体で生きるより、単体同士が協力しあって生きて
いく方が、お互い生き延びる確率が高くなること、
そして同時に、効率も良くなるということに、
単細胞生物どうしが気がつき、協力し合うように
なったから、とリプトン博士は説明されています。
単細胞生物どうしは、環境にシグナルを発し、
コミュニケーションをとって、コロニーを作り
共同生活をするようになったのが始まりで、
それが多細胞生物を生み出すきっかけとなった
ということなのです。
この事実が示していることは、私たちがさらに
進化していくために必要なことは、競争ではなく、
協力体制であるということですよね。
細胞がそのことを教えてくれています。
私たちは、その細胞の集合体だということを
思い出して、新しい時代に向けて進化していく
ための方向性は、それぞれが持っている力や
個性を発揮し合って、みんなで伸びていく、
ということですよね。
細胞が人間を作っているのなら、世界は人間に
よって作られています。
これまでの競争を生み出す古い世界観では、
奪う、倒す、淘汰するという、分離した個の
在り方が前提だったため、尽きない戦いに
疲れ果てるという状態を生み出してきました。
しかし、個は全体を作っているパーツであり、
その全体を伸ばそうと思うなら、個どうしが
全体のために与え合うこと、それをしやすい
世界を作っていくことだと、細胞から学ぶ
ことができると思うんですよね。
そのような新しい世界観が、全体の進化、
発展につながるということを、細胞は
教えてくれているように思います。
自分の生存のために競争するのではなく、より良い
環境や世界にするために、それぞれが個性と才能を
発揮し合って、共存しながら全体のために協力し合う
という在り方が、未来の進化と発展につながっていく
ということを、細胞は示唆しているのではないか、
そんなふうに思います。